アスリートフードマイスター活動報告【私が2級を取ったワケ/落合千賀子さん】

 日本各地で活躍するアスリートフードマイスターの皆さんですが、シーンはもちろん、アスリートとの関わり方も実にさまざま。
 これから資格をどう生かしたら良いか悩んでいる人も、実際に選手をサポートしているという人も、ほかの人の活躍を垣間見ることで、一歩を踏み出す勇気をもらったり、悩みを解消するヒントを得られたり、プラスになることがたくさんあるのではないでしょうか。
 アスリードフードマイスター3級を取得して、さらに2級取得を目指したきっかけは?
 ほかの人はどのように資格を活用しているのか、どんな活躍をしているのか知りたいと思いませんか。

 第2回目の今回は、落合千賀子さん(アスリートフードマイスター2級)をご紹介します。


 野球をしていた息子のサポートをしているときに、食の重要性を感じました。これまでの経験(元リーグワン・ラグビー選手だった夫の食事サポート)もあったので、食について学び、息子のサポートが終了したら「スポーツと食に関わる仕事をしたい!」と思うようになりました。 当初は管理栄養士の資格を取ることも考えましたが、家庭と両立するにはハードルが高く、迷っているときにこの資格を知り受講しました。

Q アスリートフードマイスターとして活動していることは?

・レシピ作成、商品開発(地方自治体など)
・健康と食に関わるイベントの開催(月1回)
・スポーツイベント時のカフェ出店(アスリート向け飲食ブース)
・栄養セミナー講師 ・料理教室(アスリート向け)
・女性アスリート向けワークショップ開催(3ヶ月に1度)
・調理(学生寮)

Q アスリートフードマイスターとしてのお仕事(有料)があれば教えてください

・女子ラグビークラブチーム「BRAVE LOUVE 」コンディションスタッフとして活動
 ※補食サポート(週1−2回)、遠征や合宿帯同など

女子ラグビークラブチーム「BRAVE LOUVE 」の集合写真(選手の家族やスタッフ)

女子ラグビーチームサポート(菅平合宿での食事風景)

かれこれ4年前に始まった平日練習での補食の提供。チームには補食の重要性を理解していただき、継続しています

ラグビーはコンタクトスポーツなので、怪我が多いスポーツ。朝晩はアスリートに向けたヨガで怪我予防やリラックスを目的とします

・明治大学体育水泳部、寮食作成(週2回)

明治大学体育会水泳部の寮食作り


・富山県魚津市スポーツコミッション事業「UO!ミラスポ弁」アスリート弁当の監修

スポーツコミッション活動の一環。アスリート向けのお弁当の監修「ミラスポ弁」

・スポーツイベントでのカフェ出店(みんなで1万本ノック)
・都立高校での栄養セミナー講師活動
・女性アスリート向けワークショップ開催(3ヶ月に1度)

Q 2級を取得したきっかけ

 3級を合格してすぐに、「もっと知りたい・学びたい」という気持ちになりました。
 周囲の方に資格取得のお話をしたところ、とても興味を持っていただき、さまざまな方面からセミナーの依頼が舞い込んできたことが大きなきっかけです。
 アスリートにとっての食の重要性を改めて認識し、さらに知識を深めなければいけないと感じました。

Q 2級を取得して得たこと/役に立ったこと

 改めて、2級と3級のテキストを見比べてみたのですが、まず情報量が違います(笑)。
 栄養素などの知識も重要ですが、実際の活動の中で実践している一つは衛生に関するリスクマネジメントの項目です。
 週に2回、補食を提供しているので、衛生管理にはかなり神経を使っています。
 ほかにも、選手にアセスメントを行う際に2級で得た知識はとても役立っています。

Q アスリートフードマイスターの活動の中で嬉しかったこと

 たくさんあるのですが、やはり「おいしい」という言葉を聞いたときや、おいしそうに食べている姿を見ているときですね。
 消化吸収の観点からも、リラックスして食べることはとても重要ですので、その事は選手によく話しています。
 また、厳しい練習や怪我でリハビリに励んでいる選手にとって、食事はリラックスできる時間であって欲しいと願っています。
私が関わっている選手は、何をどれだけ、どのタイミングで食べれば良いのか知っているので、見ていないときも“ちゃんと、バランス良く食べている”と信じています(笑)。

Q アスリートフードマイスターとして心がけていること(気を付けていること)

 食べることが嫌い・苦手だという選手が出ないように、一人ひとりに寄り添うよう心掛けています。

 私は、大学時代に体育会ソフトボール部に在籍していました。
当時はかなりの強豪校で厳しい環境だったため、まともに食事ができない時期があり、イップスになった経験があります。
 
アスリートにとって、食環境は間違いなくパフォーマンスに大きく関わってくることを多くの方に伝えていきたいです。

Q これから取り組みたいこと/目標とすることを教えてください

・選手やチームが目標を達成できるよう、また選手が少しでも長く現役を続けられるよう食を通してサポートすること
・これから取り組みたいこととして、「地域をスポーツと食でつなげる!」をキャッチフレーズに、地域の方々と共にスポーツと食を通して、多くの方が元気になってもらえるようなイベントや活動を全国に広げていきたいと思っています
・アスリートにもっと魚を食べてもらうための活動をしていきたいです

Q あなたのGOOD FOR ATHLETEは

「ひとくち すあま」(和菓子)。

試合の合間の補食として常備しています。 ほんのり甘くて、後味もしつこくないので、選手にとても好評です。素早いエネルギー補給にピッタリのアスリートフードです。選手からどこに売っているのかよく聞かれます。

〈落合千賀子さんプロフィール〉

アスリートフードマイスター2級/初級アスリートヨガ指導員

海の幸豊富な日本海で生まれ育ち、アスリート料理研究家として、日々お魚を使った料理を研究。
食を通して、スポーツの振興、特に女性スポーツの発展に力を注いでいきたいと思っています。女性が元気で活躍できる社会はきっと明るい未来になると信じています。

Instagram:gaco_55
Facebook:https://www.facebook.com/asushoku

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